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公務員をわずか1年で辞めた理由

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こんにちは。みこと(@mikoto_write)です。

私はtwitter上で、「元公務員ライター」と名乗っています。

公務員を辞めてフリーライターになった人は、珍しいでしょう。私もリアルでは会ったことがありません。

 

そこで今回は、「なぜ公務員を辞めたのか」について書いていきます。

 

コンプレックスとはまた違うかもしれませんが、世間の公務員に対するイメージと現実とのギャップについて、より多くの人に知って欲しいのです。

 

※以前はてなブログで公開していた記事のリライトなので、読んだことがある人もいると思います。ご了承ください。

新卒で公務員になり、1年後に辞めました

私は大学在学中に公務員試験の勉強をして、念願叶って公務員になれました。その後、

  • 2016年4月 入社
  • 2017年3月 退職

というルートを歩むことになります。

在職期間、わずか1年。

私は、異例ともいえるスピード退職を成し遂げてしまったのです。

 

世間では、「公務員を辞めるのはもったいない」と言われています。

そして、「たった1年で仕事の何がわかるんだ。最低でも3年は続けろ」という意見も見られますね。

 

そんな世間の常識を振り払ってでも、退職したいと思う理由がありました。

 

最大の理由は、忙しすぎたこと

1年しか公務員として働きませんでしたが、その1年が文字通り心を亡くすくらい、忙しかったのです。

 

私が配属されたのは、忙しい上に常時人手不足で有名な部署。さらにその中でも1番忙しいグループでした。

何も知らない入社1カ月目の私に、「あのグループなんだ……。可哀想に。」と先輩方が心底哀れんだ目をしながら言ってきたくらいです。

 

どれくらい忙しかったかというと、

  • 定時の17時半になっても、誰も帰らない(本当に1人も帰らなかった)
  • 退勤は早くて20時大体22時、最も遅くて24時(私の場合)
  • 休日(土日)に外勤や出張が入る

という感じでしたね。

 

これを見て、どう思いますか?

世間で言われているような公務員のイメージとは、大きく異なるのではないでしょうか。

「公務員は楽」なんてイメージが根強いですから、驚いた方もいるでしょう。

 

公務員ということで福利厚生はしっかりしていたので、休日に出張して潰れた休みは平日に振り替えられました。

しかし、平日に休みを振り替えたせいで仕事が終わらず、他の日に残業してカバーしなければならないという悪循環。

いっそのこと、休みは要らない。振休の代わりに残業代をくれと何度思ったことか。

 

この忙しさが若い間だけだとわかれば、まだ頑張れたのでしょう。

しかし、そんなことはありませんでした。

公務員を辞めたいと思ったきっかけの1つが、何歳になっても忙しくしている上司たちを目の当たりにしたことです。

 

  • 上司が朝4時まで仕事をしていた
  • 別の上司は泊まり込みで一晩中仕事をしていた

こんな状況が頻繁に起こっていたのが、衝撃でした。

「何年経っても、ずっと忙しいままなのか……。」という絶望したのをよく覚えています。

 

極めつけは、その状況に対する10歳年上の先輩の言葉。

 

「上司が朝4時とか、泊まり込みとかで仕事をしているのに比べたら、ヒラの俺たちなんて全然大丈夫だよね〜。

 

いや、何が大丈夫なの???

 

定時は17時半だよ? それで毎日22時まで残業しているんだよ? それの何が大丈夫なの??

百歩譲って定時で帰れないのは良しとしても、毎日4時間以上も残業している状態をなぜ大丈夫だと言えるの?

しかも休日に出張もあるんだよ? 休めないのに、何が大丈夫なの??

 

何でほかの人が忙しいからって、自分の忙しさを良しとできるの?

 

本気で先輩に聞きたくなりました。

 

このご時世ですから、私もさすがに毎日定時で帰れるなんて思ってはいませんでしたよ。

でも、毎日22時まで残業するのが当たり前だとも思っていませんでした。

 

ほかの部署に配属された同期の中には、毎日定時で帰れるという方もたくさんいました。

私の部署がたまたま忙しかっただけで、人事異動があれば忙しさから解放されたのかもしれません。

 

しかし、「毎日残業&休日出勤が当たり前」になっている組織に、ずっと居たくないと思ってしまいました。

公務員を辞めるのは、本当に「もったいない」の?

公務員は「安定」「高給」といったイメージが強いです。

長年に渡る不況の影響もあり、人気の職種であることは間違いありません。

実際に同期の中には、民間企業から公務員に転職したという30代の方もたくさんいました。

それだけ、公務員のイメージは良いのでしょう。

 

そのため、「公務員を辞めるのは、もったいない」という意見をたくさんいただきました。

 

確かに、事実ではあると思います。

公務員である以上、夏と冬にボーナスは必ずもらえますし、法に触れるようなことをしなければ解雇もされませんからね。

しかし、私は「公務員を辞めるのは、もったいない」とは思えません。

なぜかというと、公務員の魅力とされている「安定」と「高給」に疑問を感じるからです。

安定=解雇されないこと?

まず、公務員の1番の魅力とも言われている「安定」についてです。

「不当に解雇されない」という意味では、確かに安定ですね。定年までずっと仕事を続けられます。

しかし、私が疑問視しているのは、「精神面の安定」です。

 

公務員は基本的に、何をしても褒められることはありません。

市民のクレームは行政にきますし、マスコミの報道でも目の敵にされます。

それが例え、自分が担当する仕事と全く関係ないことでも、

「同じ組織に所属している職員」というだけで、無関係なクレームに対応しなければなりません。

 

私が地方に出張したときの話をしましょう。

休日に出張して地方のイベント手伝いをしていた私に、年配の男性が話しかけてきました。

最初は、地方に若い人が来たことを喜んでいました。

 

しかし、私が行政の職員であるとわかった途端、態度は変わります。

和やかなムードは一変し、日頃抱えている不満をぶちまけられました。

「不況なんだから、公務員はもっと汗水たらして働け」と、延々説教をされました。

みこと
平日も休日も残業やら出張やらで、汗水どころか涙も鼻水もたらして働いていますけど!?

と思っても、もちろん言えません。ペコペコ頭を下げるだけ。

 

さらに、「この間、新聞でこんなニュースを見た。こんなことに金を使うなんて、お前らは何をしているんだ!」

とも言われました。

みこと
知らねぇよ! 私の部署関係ねーよ! ほかの部署の予算のことまで考えろってか!?

と思いましたが、もちろんこれも言えません。グッと飲み込んで、頭を下げる。

 

とにかく、どこに行って何をしても責められる。自分は悪いことしていないのに、ひたすら責められ、心が荒んでいく。

以上の経験から、本当に「安定」した職業なのか? と疑問を感じます。

公務員すべてが「高給」だと思ったら大間違い

もう1つは、「高給」についてです。これに憧れて公務員を目指す方も多いでしょう。

確かにボーナスは出ますし、定年になるともらえる退職金は美味しいです。

しかし、若年層の給料は、びっくりするくらい低いんです。

これはあまり知られていないため、声を大にして言いたいのですが、若年公務員は薄給です。

 

さらに、福利厚生がしっかりしている公務員でも、残業代がフルに出るわけではありません。

詳しいことは伏せますが、私がいた組織では、ある一定の時間からしか残業代が出ませんでした(17時半〜20時はサービス残業とか)。

しっかり残業代が出るわけでもないのに、毎日残業。残って仕事を頑張っているのに、給料に反映されない。辛いですよ。

 

人件費がどんどん削られて、人手は常に足りない。でも、業務量は変わらない。だから1人あたりの業務量がとんでもないことになる。

それでもやらなければいけないから、毎日残業してこなします。

そして世間からは、「公務員は楽。サボっていないで働け」と責められる。頭がおかしくなりそうでした。

公務員は愚痴ることも許されない

終わらない業務。休日の出張。振休による残業の無限ループ。

それらを辛いと愚痴りたくても、愚痴ることは許されませんでした。

 

民間企業に就職した大学の同期から、「完全サービス残業じゃないだけマシ」だとか、「ボーナスが必ず出るだけマシ」、そして「クビにならないだけマシ」と責められたことがあります。

公務員であるだけで、「民間企業で働く自分よりマシ」という偏見や、「自分の方がもっと大変だ」というマウンティングに遭いやすかったです。

だから何だ、って感じですよね。

 

民間企業の同期はもっと残業で大変だから、私も今以上に頑張らなきゃいけないの?

公務員なんだから、自分の給料や休みのことなんか考えず、ひたすら仕事をしなければいけないの?

 

こんな感じで、毎日忙しく働き、批判にさらされ、心身ともに疲れ切ってしまいました。

そして、わずか1年で退職に至ります。

「根性がない」と言われればそれまでですが、組織に馴染んでしまうのが怖かったのです。

1年働いただけで、体中に蕁麻疹が出まくりました。そんな組織にずっといれば、体を壊していたでしょう。

 

そして私は、フリーランスのWebライターとして働き始めます。

この話は、また別の機会に。

 

なるべく多くの方に知っていただきたい、公務員の実態についてのお話でした。

※記事の内容は、あくまでみことの実体験です。すべての公務員が同じ状況というわけではありません。

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